丸井より一足早く、「染め屋」のイメージを変えるのに成功した染色メーカーが小松精練だ。石川県の空の玄関口、小松空港近くに本社を構える同社は、業績面でも六期連続で過去最高を更新した。92年秋には、小ロットプリント専用工場「夢工房DOM」を完成させた。通常なら、見本反(見本用の反物)の規模にしかならない25〜100メートル程度の少量の染色でも、CAD(コンピューターによる設計)システムや全自動プリント設備などによって、短期間でこなすことができる。例えば、東レの合繊着物である「スティル・ドウ・キモノ」の染め工程を一手に引き受けたのも、その独自技術をフル活用することで十分対応できるからだ。和装では量産品の水準も、洋服に換算し直せばわずか二十、三十着分のわずかな少量の注文になってしまうが、それでもきちんとこなせるのが強みだ。